専門の先鋭化

専門のこと、とくに学問の世界が、そして更にその中でも自然科学とくに技術的な分野などが専門的に先鋭化していくのは、きわめてしぜんな当然のことだ。この傾向は、さらに拍車がかかっていくだろう。 基本的に学問や技術・技能などは、できるだけ専門に特化…

妖怪と水木しげる

水木しげるが有名になり、一般的になるまでは、妖怪は現実のものと思われなかった。それまでは、たとえ妖怪にどんなに興味があり、妖怪を好きでも、じっさいに妖怪が存在しているとは思われていなかった。 「妖怪は実在する」と、そういったことを公言する人々…

エゴの承認

エゴイズム、利己主義、と言われてきたものが承認されてきていると思う。 もともと人間が利己的な生き物であるということは、昔から判っていたと思う。 利己的なこと、利己主義などが嫌われてきた理由は、それが権力や権威主義的な傾向や、あるいは集団主義…

真理不明の嬉しさ

SNSなど高度情報化社会の実現は、真理の不明確さを徹底させた。 飛躍的な情報・知識と意見交換、さらに映像や音声などの伝達ーーそれらのことは、真理ということを限りなく不明瞭にする。 真理が確定できないことが当然の世の中では、何も恐れる必要がなくな…

夢と幻想

夢と幻想は違うのだろうか? いや、同じようなものだと思う。どちらも「見る」ものに変わりはない。 ただ夢に比較して、幻想のほうが、そのイメージがややネガティブかもしれない、そう言えば言えるくらいな差に過ぎない。 人は幻想を見て生きる。人生は、そも…

経済学の本性

経済学は「経済をどう視るか?」「経済をどう考えるか?」ということ、あるいはそういったこと自体を分析したり説明をしたりする、という学問だ。ーー決して経済そのものの学問ではない。 もし資料や統計またその分析のことを言うのであれば、それは統計学に含ま…

戦争と想像力

戦争のことは、戦争の体験者しか判らない。 では戦争を体験していない者は、戦争と、どのように向き合ったらよいのだろうか? 「本当に戦争のことを知るためには、戦争を体験する必要がある」、「戦争を体験せずに戦争を語る資格はない」 前記のような意見は、そ…

瞬間の思いが大事

ものごとや感想や意見などは、瞬間が大切だ。その論理性や整合性のことは、後回しでいい。みな、「それなら、この問題はどうする?」と、その矛盾や不整合なことを突く。しかしそれは気にしなくていい。 瞬間の感覚や感性がまず大事なのだ。 個々の感性、感情…

宣伝

商品がある。モノでもサービスでも、ほかの何でもいいが、要するに販売するものが商品だ。 宣伝、広告、CM…言い方はともかく、要するに宣伝というものがある。 宣伝は商品だ。 宣伝は、それに触れた相手が、それを自分が必要だと思えば欲しくなる。 だがもう…

無意味なプレゼン

プレゼンが無意味なのではない。プレゼンに価値があると思うのが無意味なのだ。 プレゼンは、たんなる自己表現ではない。まして自己アピールと思ったら、大きな勘違いだ。 プレゼンで自分が認められるのは、結果の現れだ。 自己を、少なくても1度は消し去る…

政治は異次元世界

政治、権力、政治権力あるいは公権力ーー呼び方はともかく、そういったものを、ひとまとめに「政治」と言うとすればーー政治は、それ以外の、いわゆる普通の社会や人々からすれば「異次元」の世界だと言えると思う。 軍事や外交を含めて、政治という権力の世界は…

自我の伝え方

自我は守る。自身が最も大切なのだから、自己の要である自我は最優先に大事にする。 自我を表現するときは、さまざまな形や型や姿がある。それはまったく臨機応変で、その理由や望みや目的と手段などによって変わる。それは状況次第である。 ただ言えること…

都合よくだけ考える

都合よくだけ考える。そうすれば、つねに満足して幸せになれる。 「よいこと」だけ考え、よかったことだけ覚えておく。悪いことは全部忘れる。 自分にとって、いいことだけ感じて生きていく。それで必ず幸せになる。 自分にとって都合のいいようにだけ考える。…

贅沢と幸せ

人間が最終的に幸せかどうかは、自分の贅沢に対して、どのように関わり合うかで決まる。 結論を言えば、人間は贅沢な生き物だ。なかなか満足しない。 孤独でいられないのに、煩わしいのはいやだ。だれからも相手にされなければ寂しく、相手にされすぎるとう…

真理と学問の乖離

真理と学問は分離した。全く別個になったわけでない。役割が変化したのだ。 学問や科学と言われるものは、専門家による実験や資料収集の結果だ。それの整理や判断などだ。 真理に普遍性や絶対性はない。それが人のことでも、からだのことでも心のことでも、…

哲学と科学は結合する

すべては哲学と科学の結合に向かう。細かい説もその時々の実証も、そしてうるさい議論もーーいっさいは関係ない。 経験的に、感覚的に、すべて重要なことは「存在の仕方」にある。結局はそのほかには、価値も意味もない。 人間を含めて、生物を含めて、物質を…

無条件に戦争に反対せよ!

戦争には無条件に反対せよ。 どのような戦争でも、どんな理由の戦争であっても、それが戦争である以上は反対すべきだ。 このように言う者がいる。「戦争にもいろいろな理由があり、さまざまな内容がある」「そういった構造的なことを無視して十把一絡げに戦争に…

戦争はなくなるか?

全く戦争の無い世の中が来るかといえば、まず非常に難しい。結果は、わからないというしかない。 少なくとも、男がいるかぎり、戦争はまずなくならない。或いは、男の全て、せめて殆どが、いま言われるいわゆる「草食男子」になればべつかと思う。 その理由を…

戦争の理由

戦争の理由など判らない。部分的には解ることもあるかもしれない。分かったような感じになる時もあるかもしれない。しかし、本当のところは、わからないのだと思う。 戦争の一般のことでもそうだが、たとえば日本でも、昭和の戦争なども結局は本当に誰でもが…

こだわり

「こだわり」が良いことのように言ったり思ったりというのは、それは嘘だ。神話にすぎない。 こだわりを何か高級で特別なものと思い込みたいという我執にすぎない。コンプレックスをごまかしたい権威主義のあらわれでしかない。 本当に実際的なことで、その必…

ブランドと平和

ブランドは必ずしも高級品ではない。安物でも、なんらかの意味や理由で「贅沢」を感じたら、それはブランドと言える。 衣類やファッションでも、食事や家屋でも、読書やテレビでドラマを楽しむことでも、SNSでも、もちろん家族の日常生活も恋愛も、仕事の仕方…

ロシアの戦争と食文化

ロシアの戦争は、食文化の不足による。ロシアが食糧や農産物などが多いとしても、食文化は乏しい。そうでなければ戦争にはならない。 表面的に政治指導者によって戦争が為されているとしても、その根本原因は食文化の貧困にある。 贅沢な食事やグルメが良い…

ナショナリズムの恐怖

ナショナリズムほどひどい、人間の悪行はない。 戦争はもちろん、さまざまな紛争、テロ、暴力、抑圧社会や独裁政権、拷問をはじめさまざまの残虐行為、差別、排除、 すべてはナショナリズムに発している。ナショナリズムをここでは、「閉鎖的な或いは抑圧的な…

知識の無い幸福

皮肉や逆説ではなくて、本当に素直に「知識はいらない」「知識の無い幸福」と言える時代が来たと思う。 少なくとも「知識を多く持っている人は不幸だ」と言える時代になった。 もっと言えば「教養の不用」「博学の有害さ」ということが言える。 無用な知識の集積が、混…

知識は論理がいらない

知識に論理が必要と行われていたのは昔のことだ。現代の知識や学問には論理は不要になった。それが現代文明の大きな進歩だ。 昔の学問は膨大なメモの集積と整理だった。「知」を論理で示したかったのだ。ついでにその論理で飾った知性に権威を持たせたかった。…

左翼の弱点

「左翼」という言い方に、そもそも問題があるかもしれない。甚だ政治的だ。それが世界を狭くしている、少なくても、「左翼」と呼ばれる、あるいは左翼だと自認している人々の或る種のイメージが作られてしまうからだ。もちろん、そのように思ってしまう、「左翼」…

自由の押し付けは自由か?

アメリカは、他の国家・権力・地域あるいは民族など集団に対してーー「自由を押し付ける国」である。 アメリカは、自由を普遍的な価値と考える。普遍なのだから、それは押し付け強制してもいいことになる。 自由は根本的には個人に存する。だから個人に対して…

アメリカの自由

「アメリカは自由の国」「自由の国アメリカ」、昔から言われていることだ。 アメリカの自由とは、「自由とは何か?」を問い続ける行為である。 無制限な自由という概念および価値観もある。それも含めて、しかし現実にアメリカ社会における自由は、「何が自由なのか…

冷静は終わっている

新冷戦の時代などとメディアは言うことがあるが、これはメディアの商売用のフレーズだ。冷戦は、とっくに終了している。 民主主義VS権威主義という言い方は、かつての資本主義VS社会主義や、あるいは自由主義社会VS全体主義社会、といった言い方の置き換えだ…

「いさぎよさ」の見直し

「いさぎよさ」を必要以上に評価、賛美するのは考えものだ。 物語や、じっさいのエピソード、あるいは宗教・道徳・思想などの格言などで、たしかに人々は「いさぎよさ」に憧れる。 しかしそれは現実的ではない。現実的でないからこそ、人々はそこに疑似体験と一…