戦争はなくなるか?

全く戦争の無い世の中が来るかといえば、まず非常に難しい。結果は、わからないというしかない。

少なくとも、男がいるかぎり、戦争はまずなくならない。或いは、男の全て、せめて殆どが、いま言われるいわゆる「草食男子」になればべつかと思う。

その理由をあれこれ探求するのはいいとして、結果的に、男の基本は、競争的・闘争的であり攻撃的・破壊的だ。そして権力志向的であり、支配欲求がとても強い。それが社会の構造や矛盾などで衝突するのが戦争である。

女だけの世の中ーーそれが実際に可能かどうかということはべつにしてーー女だけの世界では戦争はないだろうか?ーーはるかに戦争の少ない世界、めったに戦争のない世界にはなるだろうと思う。絶対に戦争がないとは断言できないからだ。それでも今より平和になるだろうとは思う。

戦争は生き物のようなものだと思う。それ自体が自立的な存在だと思う。人間がすることであるのは確かだが、それは同時に半自立的な生きものにも思える。

言えることは、戦争は個人ではできないということだ。必ず組織的な集団的なものであるということだ。その集団は指導者がいて権力的なものではあるが、それほど統一的なものではない。「戦争」という独自な、それじたいが一種の意思を持つ生物体のようになるのだ。

そうなると、どういうことか?

ただ単純に「戦争に反対する」しかない。どう思われようと、どう言われようと、面倒くさい理屈がなんであろうと、ただ戦争に反対することである。軍隊があっても、軍人の社会がどうであっても、武器があり強大な破壊兵器があろうと、自衛か侵略かというような理屈っぽい話があろうと…

こんなことに、いっさいかまわず、ただただ単純に戦争に反対することだ。とにかく戦争は悪い。戦争はいけない。それを言っていくしかない。それが少しでも戦争をしないための、戦争をやめるための、唯一の手段である。