専門の先鋭化

専門のこと、とくに学問の世界が、そして更にその中でも自然科学とくに技術的な分野などが専門的に先鋭化していくのは、きわめてしぜんな当然のことだ。この傾向は、さらに拍車がかかっていくだろう。

基本的に学問や技術・技能などは、できるだけ専門に特化していくほうが望ましい。あきらかにそのほうが効率がよく、利便性や発展性が進む。学問の分業化は加速度を増すと思う。学者は「知」の技能者となる。

学者に教養は必要なくなる。今後は教養というもの自体がどのような運命になるか知らないが、すくなくとも学者は教養の有無と無関係に、ひたすら専門知識の優れた者がなるべきだ。

むしろ教養が最も必要とされるのは、軍人と警察官そして裁判官であろう。権力や武力を使用しやすい者は、バランスのとれた思考や判断ができないと大変に危険なことが多いからだ。

ネット社会も含めて、一般的な知識は徹底して大衆化していく。そこから専門家を越える人々も生まれる。しぜんと学歴社会も変化する。

知識の専門化と平準化の世の中がやってくる。