政治は異次元世界

政治、権力、政治権力あるいは公権力ーー呼び方はともかく、そういったものを、ひとまとめに「政治」と言うとすればーー政治は、それ以外の、いわゆる普通の社会や人々からすれば「異次元」の世界だと言えると思う。

軍事や外交を含めて、政治という権力の世界は、おおざっぱに言えば、「形式」と「きれいごとの宣言」と「武力」と「駆け引き」で出来ている。

利害と打算は、政治以外の世界にもある。だからそれらは、政治の専売特許ではない。しかし政治以外でのそれは、それなりの程度の自由と柔軟性があり、非常に脆いものではあっても、ある一定の良識も機能する。だが政治にはそれがない。

政治というのは、それ以外の世界や社会やモノゴトや人間関係などに比べて、徹底して容赦なく残酷で、取り返しのつかない過ちを平気でおこなう。

政治は必要か?

必要だから存在するのだろう。だが確実に必要「悪」だ。

政治は必要悪であるということ。

それだけは認識しておくべきだ。