夢と幻想

夢と幻想は違うのだろうか?

いや、同じようなものだと思う。どちらも「見る」ものに変わりはない。

ただ夢に比較して、幻想のほうが、そのイメージがややネガティブかもしれない、そう言えば言えるくらいな差に過ぎない。

人は幻想を見て生きる。人生は、そもそも幻想なのである。だから現実と呼ぶものも、じつは幻想という全体像の中から、それを「あえて実際のこと」として認識をするだけのものである。

幻想だから、人間は素晴らしいこともあるのと同時にまた、愚かしいさまざまなことも「おこなえる」のだ。

幻想と自由は、さして変わらない。自由も、また愛も、やはり幻想のなかに在るのだから。

幻想に生きているのだから、現実逃避は当然だ。人はみな現実逃避している。それを自覚するかしないかの違いがあるだけだ。