都合次第

すべては自分の都合次第である。

人は自分の都合で、あらゆることを求め考える。

道徳、宗教、思想、哲学、などと言われることも、すべてはその人の都合次第である。

みな自分の望むように、自分の都合のよい解釈をして、自分の都合のよい方向を求める。

法律や政治はもちろん、芸術も科学も思想信条と言われるもの、恋愛や友情、家族関係や、そもそも人間関係や社会のルールなど、ーーこの世界のことはいっさいがーー自分の都合なのである。その人の都合次第である。

公平や客観は、厳密にはないのだ。

その人が、何かについて、それが何であろうとーー完全に客観的とか公正無私にとか、主観や感情をまじえずとか、ーーそれはあり得ず、不可能なのだ。

ひとは自分に都合のよいように考える。だれでも、何に対してであっても、いつ如何なる場合でも、

ーー自分都合である。

自分都合が人間だからである。

もし仮に、自分都合で考えない場合は、それは人間ではない。