男が作った国家

当然ながら国家を作ったのは男だ。国家は女とは、いっさい無縁だ。

共同体は国家ではない。社会も国家ではない。

国家とは支配の全てである。

軍隊を持たない国家はない。だから軍隊の無い国は、名目や形式上は国家と呼ばれても、じっさいには国家ではない。

戦いが生活と産業のために為される限りでは、たとえ武力を用いても、それは暴力ではない。その武力を用いる者は軍人ではなく、その集団は軍隊ではない。それは生産者であり生活者だ。

武力行使を目的に組織化したものが軍隊であり、そこで武力行使をする者が軍人である。軍はもちろん暴力であり、暴力が意思を持ち組織化したものである。

国家を作ったのは軍であり、国家は軍に支配されている。国家が支配する国際社会とは、軍が支配する社会である。世界は軍に支配されている。民主主義も憲法も、議会も国際法も、それらは軍が国家を支配しているということの隠れ蓑のための手段にすぎない。

軍は全てを支配し、軍の化身が国家である。