旧軍人の教育過程をドラマに

日本のとくに昭和の戦争は、よくメディアなどで「軍を中心に無謀な戦争を起こした」と聞く。

それなら、たとえば実在の軍人の誰かに焦点をしぼった、その軍人の教育の模様を描いたドラマを作ってほしい。

とくに幼年学校や士官学校の教育内容や学生生活の状況などを丁寧に描いてほしい。それも軍のなかでもとくに指導的な役割と責任の重かったエリートを養成した陸軍大学校の状況なども描いた求めにしてほしい。

学業の優秀な、また人柄も悪いということはあまり聞かない。そういう人々が軍の中枢の権力を持つことで、当時としても「非常識」と思われる行動をしている。

「軍人養成の教育」に、少なくてもある程度以上の問題があったと考えてもふつうだろう。

昭和史の戦争や事件、外交や経済不況、軍の暴走などを描いたドラマは多い。それは意味あることだと思うが、「なぜ優秀なエリート軍人が、そんな単純な状況判断の間違いや無責任な言動を繰り返したのか」ということのヒントや参考になるような作り方をしたドラマを観た記憶がない。そういうものに取り組んでほしいと思う。