集団思想の恐さ

集団思想の典型は、民族・宗教・イデオロギーだ。イデオロギーは政治思想と訳しておく。これらの基盤に権力の枠組みが加わり国家がある。
国家がこれらの集団、民族・宗教・イデオロギー等をバランスよく調整が出来ているあいだは、概ね平和が保たれる。だがバランスを崩すと、内部の不安定や動乱が起き、また外に対しては対立と紛争が恒常化し、全面的な戦争になる場合も多い。
経済や文化の摩擦や問題は重要な課題だが、それが決定的な破滅や強権政治になる場合は意外と少ない。民族・宗教・イデオロギー等の突出した極端な対立・運動・紛争・摩擦の激化などが抑圧的な社会や戦争に結びつく。
民族・宗教・イデオロギーは、それが闘争と権力を求めるようになると、手が付けられない怪物になるのである。