ロシアは最後の国家になるか

ウクライナとロシアが仮に双方の主張を譲らず戦争が継続していくと、ふつうに考えて、西側の支援を受け続けるウクライナが主張を通すことになろう。クリミアを含めて、現在の戦争でロシアが占領した地域はすべてウクライナに返還されるとする。もしそうなれはロシアは何も得るものはなく、そうなればさすがにロシア国民の不満は大きくなり政変は避けられないだろう。そしてそれはたんなる政変や革命でおわらずに、もっと徹底してなされるだろう。それは具体的には国家の解体だと思う。この解体というのは、争乱によって国家が変わるということではない。国家そのものが消滅する状態になるだろう。
ロシアのような巨大国家が消滅する影響は大きい。あの広大な地域が…さまざまな機関や組織、集団や勢力、等々に分裂・併存して、しかしまとまった政治あるいは法的な権力の存在しない無法もしくは無政府の状態になったら、早晩は国連などの国際機構が関わらずを得ないだろうし、そこにアメリカのような、あるいは中国などの大国が介入していくだろう。
最終的にどうなるかは判らないが、いずれにせよ、非国家が出現することで波及効果も大きいと思う。
国家そのものが終焉を迎える時期も、遠いことではないかもしれない。