経済

経済の語源など問わない。説明がなくても何が経済かは、だいたい解る。
経済は生き物だと思う。モノ、サービス、商売や取り引き、景気や物価、賃金や収入、そしてふつうは貨幣とか、要は「おカネ」のことーーそういうのが経済だろう。
それで経済は、計算が出来なくて、仮にしても間違いやアテ外れがしょっちゅうあって、計算通りにいかない。
計画を立てても計画通りにならず、計画倒れになって当たり前。予想はつねにハズれる。
じっさいは行き当たりばったり。それでもなんとか予測や期待をしてしまい、結果は、運良くその通りになるときもあるが、みごとに期待外れも珍しくない、むしろそれが普通ぐらい。
学問としての経済学は、それぞれの立場から、経済のいろいろな側面を分析する。そしてそれなりの見解から、全体像を描き説明する場合もある。しかしそれは、一面では当たっていても、全てが完全に正確に当たっていることは、まずない。それは当然のことで、そもそも全て完璧にというほうが無理があり、ほかの分野でもそうだが、とくに経済は予測外のことが多すぎる。これでその商品が売れると予想しても、それはたしかに統計や経験から基本的には的を射た予測かもしれない。だが、予想外や計算外がけっこう多い。暖冬と思ったら予測外に寒くなって暖房器具が不足したり燃料が値上がりしたり。突然の流行の変化。国際情勢。学者はそういうことも、いろいろ想定した上で見解を述べるのだろうが、それでも限界がある。
経済は一種の生き物だ。人間の意思を超えて動く。そういうものなのだ。