政治的無関心を勧める

政治に関心が無いということは、権力に関心が無いということだ。それはとても良いことだ。

投票をするなとは言わない。だが投票をしなくてもよい。政治に関心を持つな、とまでは言うつもりはない。しかし権力には無関心なほうがいいと思う。政府の人事や政権の交代のことは、ほっておけばいい。政治家が勝手にやるだろう。

政治と権力、国家と法、法と道徳、道徳と常識、常識と世の中の時代による変化…これらは流転の回転…思うようになるものでもない。

人々は日常を生きている。私生活も職業も、立場も人間関係も心も…

政治や権力、軍事や国家や外交、あるいは巨大企業や多国籍企業、国際金融のような経済の動き…そういうものは、ほとんどの人間には無関係な生き物にすぎない。民主主義や民主政治などは、じっさいには存在せず、それは幻想による支配なのだ。

やがて政治はなくなる。権力も自然崩壊する。権力や国家や政治がなくなれば、それを支えている軍の意味も必要性もなくなる。

いまや政治抜きで社会は生きようとしている。それは急には変わらないとしても、確実に変化している。

福祉、医療、文化、教育、自治と共同体、さまざまな人間関係の交流と触れ合い…そこには法や経済の仕組みと性質さえ変わろうとしている。

時代と世の中は新しい道を歩み始めている。