学歴の比率

学歴の正確な比率や統計は自分には解らない。ただ、少し思ったことがある。

日本の旧制度の男性の中学校、女性の女学校の学生は、たぶん昭和の敗戦ぐらいまでは、男女ともに4割くらいだったと思う。

現在は、日本も含めて、いわゆる先進国と呼ばれる国の進学率は、大学が4割~5割くらいではないだろうか。

つまり大ざっぱにいって、「これぐらいの学歴は必要だろう」という人たちと、「できれば、これぐらいまでの学歴を欲しい」に分かれるような気がする。いまの日本で言えば、高校までか、大学までか、だ。

乱暴な言い方だが、進学率のことだけで言えば、旧制度の中学校および女学校は、現代の日本で言えば大学にほぼ相当する。

未来のことまでは言えないが…

近代以降、現在まで…近現代の社会では、高学歴者と低学歴者は、だいたい半数ずつぐらいになるのではないだろうか。

不思議なものだ。

何がそうさせるのかは解らないが、たぶん社会というものは、政治や経済がある程度まで整理され安定してくると、そのような比率になるのかもしれない。

これは、かつてのように、エリートとマス、大衆といった認識だけでは判らないことかもしれない。

ただ、経済や労働力、職業や職種などの分業化、そういう社会の仕組みというものは、どうしても指導者や管理者、専門職などと、それ以外の単純作業的なものに分離するらしい。

人間の社会の分業化という現象は、よほどのことがないかぎりはなくならないようだ。