白線の光(9)

特撮を離れていた頃の叶がどのように生きていたのか、その具体的な細かいことは解らない。
しかし、時間にすれば、たぶんほんの1~2分間くらいの短いものだが、高校生の叶の姿を見れば、それは確実に幸福なものであったにちがいないということが判る。
叶は特撮なしでも生きられる。それも幸福に生きることができる。でも再び特撮に触れることで、また特撮に夢中になった。
特撮が大好きでありながら、特撮をべつにしての生活、仕事、人間関係などの、社会人として生きている。そこが彼女を魅力だ。社会生活がきちんと出来ていることで、安心して安定した自分の趣味を最大限に活かしてみ。そしてその特撮を通して仲間作りを充足させて、さらに現実の問題にも1個1個とりくんでいくことが出来る。
特撮を真剣に愛しているということが判る。