プーチンの言動に振り回されるな

プーチンの言動に、いちいち振り回されてはいけない。プーチンは思っている以上に、はるかにしたたかだ。気が動転している、計算違い、部下からも見放されている…みな演出で演技だ。彼は何もかも承知の上だ。
装備も訓練もお粗末な軍を彼は承知で使い、それが消耗することを知って投入している。軍の改革をまともに進めることの限界を知っているから、それを実戦で崩壊させている。マウリポリの攻撃を中止したのは、必要以上の膠着状態が続いて軍が反乱を起こすのを用心して、その寸前で自制したのだ。経済制裁はロシア以上に制裁をした側が打撃を受けている。ドイツ国内ではウクライナへの武器供与でもめている。中立的な立場をとろうとするインドにバイデン大統領はクレームをつけたが、インドは不快感を示した。フランスの大統領選挙はどうなるか判らないが、マクロンが再選されるとしてもルペンが前回より支持を集めてきたことはたしかだ。各国の足並みは、少しずつであるが乱れてきている。
こまかい事実関係は判らないが、結果はプーチンに振り回されているといえるだろう。
つまらないことをあれこれ詮索するよりも、戦争を長引かせることを心配すべきだろう。戦争が続くことは死者をふやすことを意味する。プーチンが悪いことをしているのは皆知っている。それを責めても何か得になるのか?平和が早くやってくるのか?したたかなプーチンにいいように操られ、世界はかきまわされるだけだ。もちろんそうしているあいだも戦線でも民間地域でも、続々と死傷者がふえ続いている。兵士が、市民が!ウクライナ人もロシア人も死ぬ、いや既に多くの人々が死んだし今も死に続けている。これからもそうだ!ーーくだらない独裁者の身辺の憶測などするより、一刻でも早く停戦をできるように努力したらどうか。プーチンの娘の資産凍結までして、そんなせこいことが何の効果があるというのか。やっぱり核の力は大きいだの、核の共有だの、そんなことが本当に解決につながると思っているのだろうか?ロシアは核大国で核を持たないウクライナを侵略した。ウクライナは予想以上に抵抗している。しかしそれも限界があるだろう。それがじっさいに起きていることではないか。それを言い古された核抑止力だの、今さら何が言いたいのだ!?そうやって動揺して、冷静さを欠いたその場つなぎのことばかりして、あることないことをわめきちらし、すべてプーチンの思うつぼではないか。
あたりまえに考えれば、何よりも今はまず戦争をやめることだろう。戦闘を中止させてこれ以上の死傷者がでないようにすることだろう。国際社会は、停戦を可能にすることに全力を傾けるべきだろう。