戦争とは何か?

戦争という言葉には、客観的な定義はない。すべてその人の感覚が描くイメージだ。
僕が思う戦争とは「政治的で集団的な暴力のこと」だと考える。政治的と集団的、両方があって戦争だと思っている。その意味でウクライナとロシアの戦いは、あきらかに戦争だと思う。
集団的な暴力ということで、これは普通に言われる暴力よりも怖い。規模が大きいのだから当然だ。そういう意味では、暴力団やマフィア、ギャング等の場合も同じだ。
政治的ということでは、たとえばマフィアや暴力団などが政治家や警察権力と結びついて、暴力団が野放しになるといった状態は、もちろん大変に怖いし困ることなのは当然だ。ただこれは、あってはならないことだが、その仕組みは「暴力組織と権力との結び付きや癒着」ということだ。
しかし戦争の場合は、権力そのものが組織的な暴力を持っているということだ。ということは、そもそも国家といわれるものは、政治的な暴力団のようなものだということだ。それが前提で、より「良い暴力団」と、より「悪い暴力団」というのが、たくさんある国家というものの実態なのかと思う。だとすれば、世界にいくつ国家というものがあるか正確に知らないが、2百ヶ国前後あるとかいう国々は、例外もあるのかもしれないが、国際社会は暴力団の集合体ともいえる。その連合体が国連ということなのだろう。
プーチン大統領は、さだめし「悪い組長」ということか。
それで、ではプーチンは、とくに悪い組長だから殺すのか、殺してもいいのか?ーー僕は複雑な感覚だ。これを普通の暴力団同士の抗争というつもりはない。ただいえることは、巨大な権力体である大国による軍事力を用いて戦い合うことが戦争であるとすれば、それは、やはり、とてつもなく恐ろしい悲惨なことだ。
戦争はいけない。その理由や事情は、個々で個別に考える。ただ基本的には、すくなくとも僕は、できるだけ早い停戦を望んでいる。