「政治経済」という言い方

政治経済という表現は、いつから言われるようになったんだろう?
めんどくさい話かもしれないが、これを「政治経済」といったり「政治・経済」と、政治と経済のあいだに「・」という符号をつけたりもする。
しかしまあいい。要するに政治と経済のことなんだろうが、なぜ政治と経済は、こうしてよく「対」というか「いっしょ」のようにして語られるのだろう。不思議でならない。
政治と経済は違う。わかっているのは、両方とも社会的なことだというぐらいだ。社会的なことは、ほかにもある。法、外交、メディア、教育、福祉、事故や災害、犯罪、流行、環境、資源エネルギー問題、都市計画、移民や外国人、そして…数えあげたらきりがない。
察するところ、政治経済と「いっしょくた」にしたがるのは、たぶん、経済的なことは生活の上で基盤になるというのと、あとその経済は政治によって左右される影響が大きいからか。だとしても、それなら政治のとくに経済政策といえばいいのだ。基本的には、経済は経済だ。商売や産業は、しぜんと回っている。
社会全般を言いたいなら、たんに社会とか「社会的なこと」とか社会問題とか言えばいい。まるで、政治経済=社会であるかのような言い方は考えたほうがいいと思う。