健全なポピュリズム

日本の政治は健全なポピュリズムだと思う。日本国民の多数派は自民党に投票する。日常の生活感、漠然とした危機感や不満、世界の大ざっぱなところでの認識の把握、いいかげんさや、ときとして感情的になるときもあるが、しかし優しさも失わず、結果として、それなりの現実認識をなくすことは少ない。そういう状態のなかで、国民多数派と自民党とは、互いに、意見や行動が極端になりそうになると、牽制をしあうことでバランスを取る。
そこに野党や革新勢力、進歩勢力といった、自民党の政策に正面から反対をする勢力との確執で、自民党政権は結果として「進歩的な保守」としての姿を残すことになる。ーーこれが日本の政治である。