選挙運動とは自民党批判

すくなくとも日本の国政選挙においては、焦点となるのは、自民党とは基本的に反対の理念と意見をもつ個人や政党など、いわゆる革新勢力を、いかにその内容を洗練させていけるかにある。ほっておいても選挙は自民党が勝ち、自民党が政権をとる。日本国民の大半は、自民党を支持するからだ。選挙になり、あるいは選挙期間中に限らず、選挙運動というものがいっさいおこなわれないとする。これは想像だが、その場合はたぶん、自民党過半数を占め、自民党政権政党となるだろう。結果的には、現状と同じで、獲得議席数の比率の違いはあるとしても、やはり政権政党自民党であろう。それはともかく、自民党は他の諸政党に比べて圧倒的に多数の支持を得ている。政権政党とは、基本的に自民党である。政権に就くのは自民党が前提であり、だから選挙で重要なことは、野党が如何に優秀な、つまり的確な自民党批判を野党ができるかということが選挙の意味をもつということになる。野党の役割、それは自民党批判であり、その批判は、自民党政権の政権の目的を肯定した上で、自民党や政府の政権を批判する。自民党や政府の政策提案を、より洗練された内容にさせることが野党の意味と役割である。もともとは自民党自民党政府が提出をした政策・法案・提案などを、より徹底した洗練した内容にするために、自民党自民党政府の案件を批判することで、そこまで理想的な内容にすることは現実には不可能であるということを知らしめさせる。そのように自民党が如何に甘いものであるかを証明し、自民党に恥をかかせる。それが野党の役割である。しかしそれでもやはり選挙では自民党が勝利をするであろう。それほど日本国民は自民党を支持するのである。こういう構造サイクルを充実していくことが日本の政治をいくらかでもましなものにしていく方向になるだろう。