拡大と分裂のエゴ

国家、組織、制度、民族、集団…これらが拡大していこうとするのはエゴの発露だが、分裂していこうとするのも、やはりエゴである。

エゴは有形無形を問わず権力志向であり支配欲求だ。それは無限に巨大化していくもので、だからこそ、安易な支配欲求を充たすために分裂を繰り返す。どんなかたちや形式にせよ、自分がボス化することを望むからだ。

力を持とうとする。その力を拡大しようとする。集団化の具体化として、軍事化、官僚化、経営化、階級化、序列化そしてあらゆるかたちでの権威化と組織化に向かう。すべて暴力と破壊、権力と支配、競争と勝敗、優劣と序列化を求めるからだ。

無関心になることことがよい。欲動に対しての否定ではなく、無関心であることだ。

多数の人々が権力機構や競争原理の世界から離れれば、おのずと世界は権力や優劣を減らしていくだろう。