関わりのウルトラセブン

なんでもある程度はそうかもしれないが、具体的な関わりのなかで必要なことや大切なものは見つかるし感じる。「私が愛したウルトラセブン」は、明らかに「関わり」から必要が生まれて、その結果として、みなの考えや判断も生まれてくる、それを自然な感じで判るドラマだ。だからこういうものは、ありがたい。
この「私が愛したウルトラセブン」を作ったプロセスを見てみたい。これだけ「関わり」を、人々がーーそれぞれバラバラだったものが、具体的な出来事からくる人間関係が、イヤでもそれによって、みながひとつの目的を定めて、それに向かって頑張っていかざるをえないというーーその「現実」が、どうしようもなく大変で、でも尊い
もともとウルトラセブンの制作過程を中心に描かれた物語だ。全体としてはフィクションが相当あるらしいが、それはいいし、またべつな課題だ。結果的にはこのドラマは面白かったのだからそれでいい。今度は、このドラマそれじたいの経緯が知りたい。事実や実話を基本軸にしながら、でも物語性としての面白さも忘れずにバランスの取れたーーそういうドラマを作ってほしい。やはりNHKでやるのがいいと思う。NHKだけにこだわるつもりはないが、でもこのドラマを根底から見つめてそこにあった様々の人間関係やその当時の世相や空気を感じて、人々がどんな気持ちや状況のなかでドラマを作っていったのかということを描くには、やっぱり「私が愛したウルトラセブン」を作ったNHKが手掛けるのがいいと思う。ぜひとも作ってほしい。