政治的関心は権威主義的

政治に興味や関心を持つことは、それじたいが権威主義的だ。ふつうの人間は、政治に興味を持たない。なにか特別な事情がないかぎり、政治のことなどは考えたくない、政治のことなど、おもしろくもなんともない。それが普通の人間の感覚だと思う。この政治的無関心あるいは先天的に本能的な政治的無関心こそが普通の感覚であろう。権力、裏切り、謀略、駆け引き、収奪、抑圧、偽善…そこは「負」の坩堝(るつぼ)ともいえる。よく言ってもーーひいき目に表現しても、政治は、せいぜいのところ「必要悪」がいいところだろう。
政治的無関心から投票率が下がることは望ましい。なにかを意識して、わざと投票をしないのは、政治を意識していることの裏返しだから、その場合には、それは政治意識の証明になり、当然ながらそれは権威主義的だ。
政治意識が薄まり弱まること、いずれにせよ、それは良いことだ。