戦争犯罪と停戦

連日のようにロシアの戦争犯罪が報道される。民間人の殺害。遺体の拷問を受けた可能性のある傷痕。民間施設に対する攻撃。それに対してメディアは、国際刑事裁判所や刑事訴訟などのことを伝えている。
ロシアの残虐行為を報道し、プーチン大統領を糾弾するのはいい。それはいいとして、今いちばん主張せねばならないことは、そのような戦争犯罪が明らかになっていることは、なお一層に少しでも早く停戦が必要だということである。戦争犯罪がなくても、戦争はすぐにやめるべきだと思う。だが戦争犯罪がおこなわれた現実で、なおのこと一層、停戦が求められる。
戦争犯罪がなくても戦争は悲惨で残酷なものだ。あたりまえのことだが、戦争は国家間の殺し合いなのだ。たとえいっさい戦争犯罪がなくても、戦争はそれじたいが罪であり、やってはいけないことであり、それでも戦争になってしまった場合は出来るだけ早くそれをやめなければならない。
まして、そこに戦争犯罪が加われば、なおのこと一層早く停戦をするべきだ。ただでさえ殺害や破壊がなされているのが、戦争犯罪によってさらにその残虐さと悲劇は拡大する。戦争犯罪を批判し糾弾するのはいいとして、もっと重要でかつ緊急を要するのは、これ以上の戦争犯罪を重ねないようにすることだ。戦争犯罪の責任追及をするなというのではなく、それを言っているあいだにも戦争犯罪を含めて戦争の被害者が増えているのだ。いちばん重要なことは、被害者を増やさないことであろう。
一層の早期停戦が求められる。