停戦交渉に期待する

マスメディアの情報によれば、きょう3月29日にウクライナとロシアが停戦交渉をおこなうということだ。交渉は難航すると予想されているようだが、交渉の前からそういうことを言っても仕方ないと思う。何としてでも交渉を成立させねばならない。交渉の過程でも戦闘は続き、その間にも人々の生命が失われていることを忘れてはならない。交渉というのは、当然に双方とも、できるだけ自国に有利になるように懸命になる。だが、あえて望む。自国の利益を優先するのは、国家の性質としては当然であっても、しかしそれは必ずしも個人としての「国民」の利益、さらに言えば「人間」の利益と合致するとはかぎらない。大切なのは「人」である。「ヒト」を大切にできるか否かこそ、真に国家の価値が問われることなのだ。それでは「ヒト」を「人間」を「個人」を「国民」を、大切にする姿勢とは何か?それは国家的な利害を超えて、「個人としての国民」のための選択をすることである。あるひとは「国家の利害が国民の利害だ」と言うかもしれない。しかし戦争と平和に関わる問題に関しては、国民のために国家がすべき最大のことは、国民の生命を守ることである。それは現に戦争がなされている状態においては、ただちに戦争をやめることである。少しでも早く停戦を成立させることである。それは領土や民族や経済や国家の威信ではなく、何よりも国民の生命を大事にすることである。
今度こそ、早急なる停戦を求める。