国際政治はエゴの集合

国際政治、国際社会は、エゴの集合体だ。きれいごとを言っていても、自国のことしか考えていない。いや、本当に自国のことも考えていない。考えているのは、政治家をはじめ、権力や財力や名声のある者たちの、地位や名誉やカネ儲けのことだけだ。
プーチンが悪いという。誰でもそんなことは解る。ではプーチンが悪いとして、それでどうするかであろう。なんでもすべて「ようするにプーチンが悪いのだから」で片付けるのは、子供でもできる。いや、子供以上に、子供っぽいことをしている。
ウクライナ支援はしても直接に自国が巻き込まれたくはない。それは判るしまた正しいだろう。だから、戦争には加わらないが、武器援助をする。ウクライナを助けるのはわかるし、ウクライナもそれを望んでいる。だが武器の支援は、けっきょく戦争を長引かせ、戦いを激しくさせる。結果的に戦闘を拡大するようなことには基本的に加担すべきでないし、すくなくとも手放しで肯定するものでない。慎重さが必要なことはたしかであろう。
経済制裁はいちおういいとして、それをすればかえって制裁をしたほうが打撃を受けるぐらい判っていることだろう。ではそれを承知で制裁に踏み切ったのであれば、その対応も考えるのが当然だろう。燃料不足になるのは当然だし、それでも制裁を続けるなら、それでエネルギー問題を解決し、さらに懸案だった地球温暖化を阻止するためにも、まずはソフトエネルギー化に全力をあげるのが筋だろう。それが困難でも、その方向に進もうとするのが当然のはずだ。しかしその姿勢はみられない。
スウェーデンフィンランドNATO加盟を望むのは判るし反対もしないが、かといって軍事同盟を強めてこれ以上ロシアを包囲し孤立化を進めることに、これ以上の紛争拡大と緊張の、力の拡大の政策にどれだけ意味があるだろう?むしろロシアをNATOEUなどに取り込んでいたら、それはいま言っても仕方ないが、本来は西側諸国にも反省すべきことは多かったはずだ。