共同体と権力

共同体と権力は相容れない。歴史学や政治思想あるいは経済史や社会学などでは、これまで共同体と権力を関連付けて考えてきた。だが共同体と権力は別次元で存在しているものだ。普通たとえば古代社会や近代前のアジアの共同体などを皇帝などの君主や官僚や軍人などの権力体が共同体を支配しているとされてきた。たしかに納税その他の方法で共同体は搾取をされてきた。しかし搾取はされたが支配をされたと言い切れるだろうか?共同体の解体から専制国家が崩壊して民主的な近代国家が生まれたと言われる。だが民主主義は共同体の中にあった。本来、共同体は権力を欲しない。権力はなくても適切な秩序は生かされる。世の中そのものが共同体であるのが最も住みやすい本来の社会であるはずだ。