熱心度と継続

どんなことを言っても、その熱心さの度合と継続性ということで叶にはかなわない。特撮が好き、嫌い、興味がない…それはべつにいい。叶は特撮が好きで、その特撮のために生活も仕事も社会性も人間関係もーすべて為しているということだ。安いスーパーまで買い出しに行く。会社の同僚たちは昼食をコンビニで済ませるとこを手作りの弁当を持ってくる。仕事はきちんとするし、職場のみんなからも評判がいい。すべて節約して特撮のDVDを買ったりグッズを集めたりするためだ。生活が不安定で仕事ができなく人間関係もうまくいかないーそんな状態や日常では、とても安心して特撮を楽しむことができない。だから叶は、社会生活をできるだけこなしていこうとするし、仕方なく被る困難も何とかして解決しクリアしていこうとする。
おしゃれも恋愛も特撮以外の遊びも興味がない。全く関心がゼロかはともかく、特撮のことに夢中でほかに目を向ける暇がない、というのが実際だろう。それが魅力的だ。特撮以外いっさい目もくれない!彼女は特撮を楽しめればそれでいい。ただその特撮を楽しむためにこそ、必要があれば仕事や人間関係などを必死で取り組む。そこがまたいい。純粋に特撮にまっしぐら…そのエネルギーに驚嘆する。